マーカーは貞節な愛人のインスラです。
貞節な愛人のインスラ(Insula dei Casti Amanti)
[このインスラ(街区)は複数の住居と一つのパン屋で構成されています。 最近まで発掘の対象地区でしたが、まだ全体の調査は完了していません。79年に起こった噴火の時には修復の作業が行われていた最中でした。突然の大惨事で中断されたままになった水道の工事と「仕事中の画家の家」にある大きな空間に残された、フレスコ画の顔料を乗せる前の下書きから、おそらくは噴火の数日前に起こった地震の被害に対処していたものと想像されます。
このインスラの名前は、トリクリニオに描かれた三つの季節の饗宴のうち、夏の場面にある二人の恋人たちの切なげな接吻のシーンから取られています。 パン屋に隣接した家畜小屋からは、石臼の腕木を回したりパン作りに必要な小麦を運ぶのに使われたラバの骨が見つかりました。
※トリクリニオ、横臥食卓 – ローマの住宅に見られた食堂で、そこに置かれていた3つの寝台を意味する言葉がもととなっています。家の主と招待された客は部屋の三方に置かれた寝台の上に三人づつ横たわり、最後
の一方は給仕のために空けてありました。 一般的には、この空間は庭園に向かって開放されていて、客が緑の眺めを楽しめるように配慮されていました。 (「ポンペイ遺跡ガイド – Pompei-p126」より)]
「Insula dei Casti Amanti – Pompeii Sites」、「File:Pompeii – Casa dei Casti Amanti – Banquet.jpg …」
「IX.12.6 Pompeii. House of the Chaste Lovers or Casa dei Casti Amanti or Officina of Crescens.」 – 「Plan」
貞節な愛人のインスラ平面図
カメラ北北西方向が貞節な愛人のインスラです。