マーカーはクリプタ・バルビ(ローマ国立美術館)です。
クリプタ・バルビ(ローマ国立美術館)(イタリア語:Crypta Balbi)
[「クリプタ・バルビ」の施設はローマの歴史的な中心地区、カンポ・マルツィオ(Campo Marzio)にある一区画で、古代にはルチオ・コルネリオ・バルボ(Lucio Cornelio Balbo)が紀元前13年に建てた劇場に付属していた柱廊があった場所である。柱廊に囲まれた部分の中心に、かつては、おそらく神殿と思われる建物があり、8世紀にはすでにその上にサンタ・マリア・ドミネ・ローゼ(Santa Maria domine Rose)教会があったことが記録されている。柱廊の東側には半円形の空間(エクセドラ)があり(現在すっかり発掘されている)、ハドリアヌス帝(在位:117年 – 138年)の時代には公衆便所になっていた。考古学的調査により、この地区における人々の営みは、中世とルネサンスをへて今日にいたるまで、一連の改変や再利用を通じて途切れなく続いてきたことが明らかになった。これは、ローマが古代以来、生活習慣、建築、都市の景観を変えつつ、いかに後の世紀を通じて生長してきたかの見事な証拠となっている。
この区画の修復の第一段階が終了したところで、修復済みの建物の中に、ここに新しく据えられたローマ国立美術館における中世ローマ美術館の最初の部門がオープンした。美術館の見学コースは2階にわたっており、地下の遺跡にも入れるようになっている。遺跡の見学コースは、いくつかの建物の内部を結ぶ歴史的な意味をもった通路を通して続いている。
メールアドレス:l.vendittelli@tin.it
Tel. 06 6787804 – Fax 06 67878
開館時間:火曜―日曜、9:00-19:00(閉館19:45)
休館日:月曜(1月1日、5月1日、12月25日は休館)
入館料:4ユーロ、割引2ユーロ
チケット売り場とブックショップ:Tel. 06 6780167
見学予約:Tel. 06 39967700
身障者用設備あり、美術館に関する出版物、案内書などはブックショップにて販売。 (「知らざれる美術館・博物館 バックナンバー」より)]
[クリプタ・バルビ断面図
時代とともに建物がどう積み重なっていったかがわかる図です。
ローマでは古代ローマの遺跡の上に後世の人々が建物をどんどん重ねて建てていきました。その為、現在の建物の下から何層もの時代の異なる遺跡が発掘されるケースがたくさんあります。その理由は?
古代ローマ時代にはすでに建設にコンクリートを用いる技術が存在しました。”ローマン・コンクリート”と呼ばれるもので、彼らは建物をより頑丈にする為、表面上はレンガが見えていても、その内部をコンクリートで固めていたのです。しかし、ローマ帝国の滅亡とともにそのコンクリート技術も衰退し、中世の人々はもう彼らほどのコンクリート技術を持たなくなってしまいました。遺跡を見るとわかるのですが、中世の建築物の層はレンガのみで形成されています。
そこで、中世の人々は頑丈な古代ローマ遺跡を土台としてその上に建物を建て、また次のルネッサンス時代の人々も、その上に建築していく、という風に、町は上へ上へと発展していきました。石造りの建築物は取り壊すのも大変ですし、その方が合理的だったというのもあるのでしょうね。
このクリプタ・バルビは、時代を追うごとにいかに建物が重なっていったかがわかる施設なのです。 (「イタリア南部から中部へ 気まま旅2015【15】 ローマ(2日目)」より)]
「ローマ国立博物館 クリプタ バルビ – Google Map 画像リンク」
カメラ南東方向がクリプタ・バルビ(ローマ国立美術館)です。
クリプタ・バルビ(ローマ国立美術館)見学コースのカメラです。
地下の遺跡
クリプタ・バルビ(ローマ国立美術館)展示ルームのカメラです。