マーカーはサン・マルコ修道院です。
サン・マルコ修道院(英語:Museo Nazionale di San Marco、イタリア語:Museo di San Marco)
[イタリアのフィレンツェのサン・マルコ広場に位置するサン・マルコ国立美術館は、元来ドメニコ会修道院であり、その一部を美術館として公開し、修道院に所縁の深い美術品を展示している。
サン・マルコ美術館は、建築家ミケロッツォの傑作であり、フィレンツェの最も重要な建築物の一つに数えられる。館内には、修道士として当修道院に居住した画家フラ・アンジェリコが残した最も重要な板絵およびフレスコ画が保管されている。フラ・アンジェリコの他にもフラ・バルトロメオ、ドメニコ・ギルランダイオ、アレッソ・バルドヴィネッティ(Alesso Baldovinetti)、ヤコポ・ヴィニャーリ(Jacopo Vignali)、ベルナルディーノ・ポッチェッティ、ジョヴァンニ・アントニオ・ソリアーニ(Giovanni Antonio Sogliani)等の画家の作品を見学することができる。さらに、フィレンツェが首都となった一時期(1865年-1871年)に再開発と称して取り壊された建物の遺構も保管されている。
サン・マルコ修道院は2014年までドメニコ会の本拠地であったため、修道士たちは建物西翼に居住していたが、2014年以降に同じくドメニコ会であるサンタ・マリア・ノヴェッラ修道院へと移った。
修道院の建設は1300年以前に遡り、元来シルヴェストリーニ信徒会のために建設され、修道院としての機能の他に、教区教会の機能を果たしていた。
修道院は1437年に正式にドメニコ会修道士の所有となった。 シルヴェストリーニ信徒会はサン・ジョルジョ・アッラ・コスタ修道院へと移ると、ドメニコ会は修道院を所有するようになったものの、建物は朽ち果てており、修道士たちは2年間に渡り湿気た独房で暮らすことを余儀なくされた。
1437年、コジモ・デ・メディチは、メディチ家贔屓の建築家ミケロッツォに当時最新のルネサンス様式で修道院を再建するよう依頼した。 1438年に着工された建設は5年の歳月を経て、1443年完成となった。
壁面は白の漆喰で塗られ、空間は二つの回廊付き中庭(サンタントニーノの回廊とサン・ドメニコの回廊)に分けられた。1階部分には司教座聖堂賛辞会議室、二つの食堂、客人宿泊室が設けられた。2階には修道士たちの独房が造営された。これらの独房は、各々独立した小部屋であるが一つの大きな木組みの天井で結合している。 北面に位置する回廊、司教座聖堂賛辞会議室、共同寝室は、1440年-1441年に完成した。他方、南面に位置し広場に面する共同寝室は1442年に完成した。その他の建設工事は1452年まで継続された。
修道院のなかで最も卓越した空間は2階の図書室である。穹窿天井をもち、二列に並ぶ列柱により三つの分けられた(三身廊)開放感あふれる空間である。
修道院はナポレオンにより1808年に接収され、ナポレオンの陥落後修道士に戻されたものの、1866年には大部分が国有財産として接収された。ドメニコ会修道士の所有物として残ったのは教会とサン・ドメニコの回廊に面する空間と宗教学者アッリーゴ・レヴァスティの名を冠するスピリトゥアリタ図書館である。1万点以上の図書を保管するこの図書館はレヴァスティが遺贈した図書をもとに1979年に設立された。
国立文化財となった修道院は、改修工事を経て、建物の大部分が1869年に美術館として一般に公開されるようになった。この時期にフラ・アンジェリコによるフレスコ画は画家ガエターノ・ビアンキにより修復された。 19世紀に行われた取り壊しに伴う建築の遺構が保管を目的として1906年に館内に移入された。 1922年にはジョヴァンニ・ポッジがフラ・アンジェリコの作品の大部分を美術館に持ち込むよう尽力し、ウフィッツィ美術館やアカデミア美術館に由来するフラ・アンジェリコの作品がサン・マルコ美術館へと移管されたことにより、サン・マルコ美術館は今日に至るまでフラ・アンジェリコの最も重要な絵画コレクションを形成している。
1979年から1983年にかけて、ディーノ・ディーニが実施した一連の改修工事の締めくくりとして、旧客人宿泊室にはフラ・バルトロメオの作品群を収めるための展示室へと改造された。
美術館の見学路:1階
サンタントニーノの回廊
チケット売り場を通過すると、美術館の見学路が始まる。最初に目に入る回廊は、ミケロッツォにより1440年以前に建設されたサンタントニーノの回廊である。
最も古いフレスコ装飾は、フラ・アンジェリコにより制作された次の5枚のルネッタである。
≪沈黙を命ずるヴェローナの聖ペテロ≫ ≪ドメニコ会の規則を示す聖ドメニコ≫ ≪『神学大全』をもつ聖トマス・アクィナス≫ ≪二人のドメニコ会修道士により迎えられる巡礼者姿のキリスト≫ ≪慈悲のキリスト≫
フラ・アンジェリコの手になるとりわけ重要な作品は、北西の角に位置する≪十字架磔刑と聖ドメニコ≫を表す大フレスコ画である。
サンタントニーノの回廊を飾るルネッタ装飾の大部分は、16世紀末から17世紀初頭にベルナルディーノ・ポッチェッティをはじめとする画家たちにより完成された。
●旧宿泊所の展示室 – 元来、卑しい巡礼者たちを迎え入れていた旧宿泊所(高貴な身分の巡礼者は客室に迎えられた)は、今日フラ・アンジェリコの作品を展示空間となっており、フラ・アンジェリコによる最も重要な板絵作品の多くを展示している。
●旧司教座聖堂参事会修道院会議室の展示室 – 旧司教座聖堂参事会修道院会議室もまたフラ・アンジェリコにより≪十字架磔刑≫を表すフレスコ画で飾られた。
●洗面台の間 – 洗面台とは修道院に典型的に見られるもので、しばしば食堂の脇に配されている。修道士たちは食事の前にこの場所で手を洗っていた。この空間は14世紀後半に遡る外観を今日まで維持している。
●大食堂 – ジョヴァンニ・アントニオ・ソリアーニ、≪天使に奉仕される聖ドメニコと修道士たち≫
大食堂は修道院の修道士たちが用いた食堂であり、今日、16世紀から18世紀に遡る絵画作品を展示している。
●フラ・バルトロメオの間 – バッチョ・デッラ・ポルタは、1500年、25歳でドメニコ会に入会した時に、フラ・バルトロメオの名を与えられた。この修道院に暮らし、サヴォナローラに深く傾倒するようになり、自らが以前に制作した世俗的主題の絵画を全て破壊し宗教主題の絵画をもっぱら制作するに至った。この広間には元来調理場があった。
●旧調理室の間 – この広間もまた元来調理室として用いられ、1983年に一般に公開された。現在はフラ・アンジェリコから影響を受けた画家の作品が展示されている。
●小食堂(ギルランダイオによる≪最後の晩餐≫) – 1486年にドメニコ・ギルランダイオと助手によりフレスコで描かれた≪最後の晩餐≫は客人の間の食堂を飾っていた。
●旧客人宿泊室 – 旧客人宿泊室には、19世紀から20世紀にかけて、「再開発」と称して実施されたフィレンツェ市街地およびゲットーの取り壊しにより生じた数々の石碑が保管されている。
シルヴェストリーニ信徒会の回廊
美術館の見学路:2階
2階には修道士たちが寝泊まりしていた独房と図書館がある。建築家ミケロッツォは滑らかな壁面を作り、そこにフラ・アンジェリコが1438~1446年頃がフレスコで装飾を施した。
全てのフレスコ画は1976年から1983年にかけて修復された。
≪受胎告知≫
階段を登り2階へ登ると目の前に≪受胎告知≫を表す美しいフレスコ画が現れる。これはフラ・アンジェリコが1440年から1450年頃にかけて制作した傑作である。
フラ・アンジェリコは同主題作品を他に三点制作しており、各々プラド美術館、コルトーナ、サン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノに現存している。
●建築家ミケロッツォの図書館 – 第3の廊下の右壁面に、コジモ・デ・メディチの要請により、建築家ミケロッツォが建設した図書館がある。 (wikipedia・サン・マルコ美術館より)]
サン・マルコ修道院平面図
(「【フィレンツェ観光】サン・マルコ修道院の展示を楽しむ!」より)
サン・マルコ修道院2階見取図
(「Fra Angelico | Frescoes in the Convento di San Marco (1438-50)」より)
「サンマルコ美術館 大食堂 | フィレンツェからボンジョルノ!」
「サン・マルコ修道院 – Google Map 画像リンク」
カメラ位置はサン・マルコ広場で、カメラ北東方向がサン・マルコ修道院で、カメラ東南東方向に地質・古生物学歴史自然博物館、カメラ南南東方向にアカデミア美術館があります。
サン・マルコ修道院教会身廊のカメラです。
サン・マルコ修道院教会祭壇前のカメラです。
0階 – サン・マルコ修道院平面図のサン・ドメニコの回廊(Chiostro di San Domenico)の右下、サン・マルコ修道院美術館ブックショップ(Small Refectory・小食堂)のカメラで、カメラ初期設定方向はドメニコ・ギルランダイオ ≪最後の晩餐≫(1482年/1486年)です。カメラ方向左出入口階段を上ると2階に『受胎告知』があります。
0階 – サン・マルコ修道院平面図右下、Large Refectory(大食堂)のカメラで、カメラ初期設定方向正面に、ジョヴァンニ・アントニオ・ソリアーニ作、≪天使に奉仕される聖ドメニコと修道士たち≫があります。
1階 – フラ・アンジェリコのフレスコ画(サン・マルコ北回廊)『受胎告知』(1437年 – 1446年頃)
1階 – カメラ位置はシルヴェストリーニ信徒会の北回廊で、カメラ北北東方向が図書館になります。
1階 – 図書館のカメラです。
Cell 39 – Adoration of the Magi