マーカーは三囲神社墨堤鳥居です。
[三囲(みめぐり)稲荷は、隅田川を隔てた浅草の対岸、向嶋の竹屋の渡しの乗り場の前にありました。現在は墨田区向島2丁目で、三囲神社とよばれています。安政3年(1856)の江戸切絵図でみると、向嶋は農村地帯で、田畑の中に寺院が散在しており、隅田川堤は墨堤(ぼくてい)とよばれて桜の名所で、春には花見の客で賑わいました。江戸高名会亭尽「三囲之景 出羽屋」には堤の上から見た三囲稲荷が描かれており、鳥居が下に見えています。中央の葦簀張(よしずばり)の茶店の手前に「幕の内 出羽屋」の幟(のぼり)が立っています。芝居見物の弁当の幕の内の幟が三囲稲荷の傍にあるのは、芝居町の堺町に店を持つ出羽屋がこの近くで幕の内弁当を商っており、その宣伝のために人目につきやすいこの場所に幟を立てたということのようです。 (「江戸の美味探訪- no.192「三囲稲荷と周辺の料理屋」」より)]
江戸高名会亭尽(歌川広重) – 三囲之景 出羽屋「狂句合 鉄炮はえんりょ出羽屋で狐けん」(wikipedia-photo)
「国立国会図書館デジタルコレクション – 〔江戸切絵図〕. 隅田川向島絵図」(絵図四つ切右上・弘福寺右上に三囲稲荷神社が描かれ、隅田川墨堤に鳥居が描かれています。この傍で出羽屋が「幕の内」弁当の出張販売をしていたようです。)