中橋広小路(八重洲通り)

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中橋広小路(八重洲通り)
[現在の八重洲通り)は慶長17年(1612)に、江戸城大建設のための資材搬送用」運河として掘られたものでした。この運河 – 当時の表現でいうと「舟入堀」は、首都高速道路江戸橋インターチェンジと京橋ランプ間の当時の海岸線から10本も掘られました。このうち8本は元禄3年(1690)に埋められましたが、八重洲通りの運河は紅葉(もみじ)川とも呼ばれ、はじめは江戸城の鍛冶橋~呉服橋間の外濠に連絡していたのですが、延宝年間(1673~80)には、その西半分つまり中央通り以西は埋められていました。そして中央通りから東の部分も、江戸幕府が編纂した『御府内備考』および『御府内沿革図書』の記述によりますと、安永3年(1774)に埋め立てられたとあり、その13年後の天明7年(1787)から「中橋広小路町」という町名が唱えられたとあります。  (中央区立図書館 – 72.中央区の海岸線(その五)(PDFファイル:977.24 KB)」より)]

[中橋とは東海道(中央通り)と紅葉川(八重洲通り)の交点にかけられた橋でした。中橋の名の云われを江戸時代のいくつかの地誌でみますと、「日本橋と京橋の中間点の橋」説と、、「船入堀の紅葉川水路のまん中にかかった橋」説つまり、陸上の中間点説と水上の中間点説があったことがわかります。
この中橋の橋の下の紅葉川は慶長17年(1612年)に江戸前島東岸に掘られた十本の船入堀の一本で、幕末江戸幕府が編集した地誌である『御府内備考』(国立国会図書館デジタル化資料 – 町方書上)には、
「中橋大鋸(おが)町と下槇町との入掘なり。その名付し由来を詳にせず。此川、昔は中橋を歴(へ)て御堀に通ぜしが、後埋立て広小路(注=防火空地)と成り、其後又町並みと成りしゆへ、今も川蹟を中橋広小路町と称せり。」
とあるのをはじめ、江戸期の多くの地誌のどても、まぜ”紅葉川”なのかを明快に書いたものはありません。明快といえば紅葉川は「御城内の紅葉山の麓から流れ出した川」だという説明もありますが、人工の舟入堀と自然の川との区別もなく”明快”なものもあります。
中橋は江戸のメイン・ストリートの通り町筋と、十本の舟入堀の中でも特に大きい紅葉川が交叉する場所で、初期の江戸の都心も一つでもありました。それは、橋の南側には慶長8年(1603年)に定められた日本橋を起点とする東海道五十三次の最初の部分における伝馬役(幕府の公用の陸上運輸組織)を受け持つ人々の町である南伝馬町が、京橋まで一~三丁目と続く町並みをつくっていました。そしてこの形は明治まで変わりませんでした。
南伝馬町とともに本町通り(現在の江戸通り)で伝馬役を勤めた大伝馬町小伝馬町の三町の人々は、徳川家康が江戸に来る前から、日比谷入江(現在の皇居外苑)の海岸線の集落である千代田村・室田村・祝田村の住民でした。この三村の”原住民”に伝馬役を命じ三つの伝馬町をつくらせたのは、家康のすぐれた”経営感覚”だったといえましょう。この三伝馬町は”江戸八百八町”の筆頭とされ最も尊重されました。のちの神田明神日枝山王天下祭りには、必ず三伝馬町の山車が先頭に立つことが恒例だったほどです。  (中央区立図書館 – 72.中央区の海岸線(その五)(PDFファイル:977.24 KB)」より)]

資料リンク
武州豊嶋郡江戸〔庄〕図 – 国立国会図書館デジタルコレクション(1624-1643・寛永年間」[絵図中央下に十本の船入堀が描かれ、日本橋と京橋の間の川が紅葉川で、そこに架かる橋が中橋です。]

国立国会図書館デジタルコレクション – 〔江戸切絵図〕. 築地八町堀日本橋南絵図」[通四丁目と南伝馬町一丁目の間、紅葉川に中橋が架かっていた、その場所が中橋広小路です。]

「国立国会図書館デジタルコレクション」 – 「呉服橋御門外ヨリ鍛冶橋御門外日本橋京橋川筋限八丁堀箱崎霊岸島辺一円絵図

「江戸名所図会」(画像は国立国会図書館ウェブサイトより取得)・中橋

江戸名所図会. 巻之1-7 / 斎藤長秋 編輯 ; 長谷川雪旦 画図」・「中橋」(2-16)

「東都歳事記」・盆中往来の図.jpg(上の「「江戸名所図会」・中橋の描画が盆中のようで、左下の「女の子たちが手をつなぎ連なって、歌を歌い歩く」状況が、「盆中往来の図」の状況と似ている。また、「盆中往来の図」の左の店は薬種屋のようで店名が「平助」と描かれていて、「江戸買物獨案内」 下巻のNo.11に日本通三丁目に薬種屋・須原屋平助が掲載されているのでここに貼り付けました。)

東都歳事記. 巻之1-4,附録 / 斎藤月岑 編纂 ; 長谷川雪旦 図画 ; 松斎雪堤 補画」・「盆中往来の図」(4-10)

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