小日向上水端道祖神祠跡

マーカーは小日向交差点です。

小日向上水端道祖神祠跡
[『江戸名所図会』には、「小日向上水端道祖神祠」と題した絵があります。道祖神祠の説明には、「上水堀の端、金剛寺より二町ばかり西にあり、明徳年間(1390~93)の勧請なりといへり。別当竜門寺に当社勧請の碑と称するものあり」と書かれています。金剛寺から2町(約218メートル)西は、小日向交差点手前になります。
『南向茶話』には「上水道橋に道祖神の小社あり」 と書かれていて、古地図からも小日向交差点付近にあったことがわかります。
 龍門寺にあった道祖神祠の勧請と称する碑は、『南向茶話』に出てくる、「道 明徳2年12月19日 ○○」と書かれた青い板石のことですが、 所在は不明です。『江戸志』は『求凉雑記』を引用して、この祠にオモダル(面足)とカシコネ(惶根)を祭っているので、第六天といわれていると書いています。 カシコネは、アヤカシコネ(綾惶根尊・オモダル・アヤカシコネの妹)のことです。
 つまり『江戸名所図会』に描かれた「小日向上水端道祖神祠」は第六天社のことで、現在、北野神社の境内にある高木神社がそれに当ります。昭和10年(1935)発行の『小石川區史』は、近年まで水道端に祠が残っていたが今は見られなくなったと書いていて、神田上水廃止により埋め戻された大正(1912~26)頃に、この祠を廃して、祭神を北野神社内に遷したものと思われます。
 道祖神は村の道端などに祀られ、外部から悪霊などの侵入を遮る村の守り神です。 古代・中世からの民間信仰の神で、近世になるにしたがい、第六天魔王、オモダル(面足)とアヤカシコネ(綾惶根)と習合していったと考えられます。現在の高木神社の祭神は、穀物の神であるウカノミタマ(宇迦之御魂・倉稲魂)です。
 『新撰東京名所図絵』『礫川要覧』には、高木神社(第六天社)の格子戸に炮烙(ほうろく)と草鞋(わらじ)を結び付けて、奉納・祈願する者が多いと書かれています。 『江戸名所図会』の絵にも祠に草鞋が下がっているのがわかります。炮烙は、素焼きの浅い土鍋のことです。
 神社の裏に描かれているのは上水です。  (「江戸名所図会の小日向・関口を歩く」より)]

江戸名所図会. 巻之1-7 / 斎藤長秋 編輯 ; 長谷川雪旦 画図」・「小日向上水端道祖神祠」(12-23)、「道祖神祠解説」(12-24)
小日向上水端道祖神祠(拡大図)

カメラ位置は小日向交差点でカメラ北西方向に小日向上水端道祖神祠があったようです。