[江戸時代末期から明治時代にかけての浮世絵師楊洲 周延(ようしゅう ちかのぶ)の作品に「千代田の大奥」があります。
周延は明治28年(1895年)から明治30年(1897年)にかけて、江戸っ子が知らない江戸城の「御表」と「大奥」を3枚続の豪華版の錦絵で発行、江戸城大奥の風俗画や明治開化期の婦人風俗画などを描き、江戸浮世絵の再来と大変な人気を博した。代表作として「真美人」大判36図、「時代かがみ」、「大川渡し舟」などの他、「千代田の大奥」107枚、「千代田の御表」115枚(3枚続、5枚続、6枚続もある)、「温故東之花」などの江戸時代には描くことができなかった徳川大奥や幕府の行事を記録したシリーズ物は貴重な作品として挙げられ、特に「千代田の大奥」は当時ベストセラーとなった。なお「千代田の大奥」には種本が存在する。永島今四郎・太田義雄『朝屋叢書 千代田城大奥 上下』(朝野新聞社、1892年)がそれで、「千代田の大奥」の個々の錦絵に付けられた画題と、『千代田城大奥』の項目が一致する。明治30年の第一回日本絵画協会共進会に出品し、三等褒状を受けている。
千代田の大奥 目ろく
(wikipedia・楊洲周延より)]
「楊洲 周延の『千代田の大奥』-1」、「楊洲 周延の『千代田の大奥』-2」、「楊洲 周延の『千代田の大奥』-3」、「楊洲 周延の『千代田の大奥』-4」、に 40 枚の絵を掲載しています。