長州藩毛利家砂村下屋敷跡(長州藩大砲鋳造場跡モニュメント)

マーカーは長州藩大砲鋳造場跡モニュメントです。

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国立国会図書館デジタルコレクション – 東京市史稿. 市街編49(1960年東京都出版)」の「江戸藩邸沿革」のP721・コマ番号404/553から山口藩屋敷の変遷について記載されています。P726・コマ番号407/553「街並屋敷及抱地 砂村新田及平井新田」がこの地になります。)

長州藩大砲鋳造場跡モニュメント
[平成8年3月設置
このモニュメントは、白御影石の台座の上に、現在パリのアンヴァリッド(廃兵院)に保存されている当時ここで造られていた大砲(実物は長さ3メートル)をモデルに作成したブロンズ製のものです。
江東区の長州藩大砲鋳造場跡の歴史については、「江戸切絵図」を見ると、現在の南砂2丁目3付近に長州藩主松平大膳太夫の屋敷があったことがわかります。
長州藩では、三浦半島の砲台に備え付ける大砲を鋳造するため、同藩の鋳物師郡司右平次(喜平次)を江戸に呼び寄せ、嘉永7年(安政元年)に幕府の許可を得て、佐久間象山の指導のもと、この砂村の屋敷内で36門の大砲を鋳造しました。
攘夷戦(下関戦争)の戦利品としてフランスに渡り、パリのアンヴァリッド(廃兵院)に保存されている長州藩毛利家の紋章の入った大砲には、
嘉永七歳次甲寅季春(かえいしちさいじこういんきしゅん)
十八封度砲(じゅうはち ポンド ほう)
於江都葛飾別墅鋳之(こうとかつしかべっしょにおいてこれをちゅうす)
と刻んであり、「葛飾別墅」とは、この砂村の屋敷をさしています。  (「長州藩大砲鋳造場跡モニュメント|江東区」より)]

[長州藩が砂村新田に持っていた抱屋敷です。この屋敷地は、寛政2年(1790)に砂村新田藤兵衛、平井新田安右衛門から土地を購入したのがその端緒でした(小泉雅弘「近世近代移行期の長州藩毛利家と抱屋敷内神社」 『江東区文化財研究紀要』 9平成10年) 。この屋敷では、嘉永年間に大砲を鋳造していたことで知られています(前掲「江東区にみる坂本龍馬の痕跡」 ) 。
 しかし、この屋敷が水戸藩との密談に使われたことはあまり知られていません。毛利家歴史史料編纂所で刊行された『防長回天史』によれば、文久元年(1861)3月27日、長州藩の宍戸九郎兵衛、小幡彦七、桂小五郎等と水戸藩の美濃部又五郎尼子長三郎による密談が砂村屋敷で行われました。
 この密約は万延元年 (1860) 7月、水戸・ 長州両藩の有志で結ばれた丙辰丸(へいしんまる)盟約( 「成破の盟」 )に連動するものでした。長州藩の軍艦丙辰丸の船上で行われた盟約は、老中安藤信正に対抗し、水戸藩が横浜外国人居留地を襲撃し、長州藩が事後収拾につとめるといった内容を取り決めたものでした。
 文久元年に砂村屋敷で行われた密談てはでは、両藩の交易を進めるべく行われたもので、長州の塩と水戸の大豆を直接取引しようとするものでした。この交易にあたっては、長州藩が製造した「外国形船」を用いることが示されました。しかし、 実際の直接交易にあたっては幕府の嫌疑が避けられないのではないかとされ、この密談は終わったようです。
 水戸・ 長州両藩のこの盟約は、長州藩の要職長井雅楽(うた)、周布(すふ)政之助を交え、藩同士の盟約へと繋げようとする意向が見られましたが、実際には頓挫して終わることとなりました。この会談に砂村屋敷が用いられた理由は定かではありませんが、あくまでも両藩の有志による会談であったため、目立たない場所で行おうとしたことが推測されます。
 藩主や藩要職がいる上・中屋敷とは異なり、米や諸物資の蔵が配置された下屋敷や抱屋敷などでは、このような密談が行いやすかったことが想像されます。特に、大島や砂村地域は農村地域の中に大名屋敷が点在する立地条件であったことも要因の一つに挙げられるでしょう。江東区域にあった大名屋敷は、史料的な制約が多く、具体的なことが分かりません。しかし、数少ない例をたどっていくと、意外と幕末維新の動乱を演出するような事例が見られるのかもしれません。  (「「江戸情緒 深川」 – 江東区」より)]

国立国会図書館デジタルコレクション – 〔江戸切絵図〕. 深川絵図(嘉永五年・1852年)」(絵図右下に松平大膳太夫下屋敷が描かれています。)

国立国会図書館デジタルコレクション – 深川十万坪ヨリ中川海手迄 : 天保一一(1840)年八月ノ形」(コマ番号3/4・絵図右上に松平大膳太夫屋敷地が描かれています。)

長州藩大砲鋳造場跡碑 – Google Map 画像リンク

カメラ西方向垣根の向こうに長州藩大砲鋳造場跡モニュメントがあり、左方向に案内板が立っています。