マーカーは山中油店です。
山中油店
[初代 平兵衛が現在の地に店を構えましたのが、江戸後期の文政年間(1818-1829)。以来、油の専門店として二百年近くの歴史を守ってまいりました。時をさかのぼること平安時代、山中油店がある土地は、内裏(天皇のお住まい)の一角でございました。また、室町時代に足利義満が室町殿を造営してからこの一帯はたいへん賑やかな所となりました。ここ下立売通(しもだちうり)はたくさんの商人が路の傍らに立ち、物を売っていたことからその名が付けられ、北の上立売通(かみだちうり)、中立売通(なかだちうり)と共に東西を結ぶ重要な往還路として発展いたしました。安政二年(1855)に建てられた店は昔の面影を十分に残しております。特に表には「質素倹約を旨とすべし」という初代からの教えにて、竹の樋をかけることになっております。取替えが必要で、維持が難しくなった今もその志を伝えるべく、また老舗の大切な習慣として四季折々のしきたりも頑(かたく)なに受け継いでまいりました。また、この辺りは「出水(でみず)」と申しまして水が豊かに湧き出る所です。その井戸水を利用して、小さな池をこしらえ、水車を回しております。水車からこぼれる水の音を聞きながら、鯉が優雅に泳ぐ姿を眺めていると自然と心が落ち着くと、道行く人々に喜んでいただいております。 (「株式会社 山中油店-山中油店について」より)]
カメラ北北西方向が創業文政年間の山中油店です。