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無鄰菴
[山縣有朋の別邸、第三の無鄰菴は京都府京都市左京区、南禅寺のすぐ西側、琵琶湖疏水のほとりにある。南禅寺界隈別荘の一つ。敷地は三角形の形状で、広さ約3100平方メートル。現在は1941年に寄贈されて京都市が管理している。その庭園は1951年、国の名勝に指定された。数寄屋造りの母屋、藪内流燕庵写しの茶室、煉瓦造り二階建て洋館、および広い日本庭園からなる。山縣は明治25年ごろから準備を始め、1894年(明治27年)に造営に着手、明治29年完成。洋館の設計は新家孝正で明治31年に竣工。
山縣が別邸無鄰菴をこの地に築いた背景には、東山山麓の南禅寺下河原一帯を別荘地として位置づけて発展させようとしていた当時の政財界の動きがあった。この一帯にあって広大な境内に塔頭が立ち並んでいた南禅寺は明治初期の廃仏毀釈で、他の寺院と同じく寺領の上知を命ぜられ、境内の縮小や塔頭の統廃合を余儀なくされた。このとき上知された寺の土地はやがて民間に払い下げられた。琵琶湖からこの地に至る琵琶湖疏水が計画され、第一期工事が明治23年に竣工する。京都市や京都府は、この東山地区を風致地区として、将来の別荘地とする方針を取っていた。無鄰菴は、その別荘・別邸群の先駆けともいえる存在となったのである。無鄰菴に続くようにできた付近の別荘の作庭も、七代目植治(小川治兵衛)がその多くを引き受けることとなった。
無鄰菴出入口・wikipedia-photo
母屋から眺める庭園・wikipedia-photo
庭園・wikipedia-photo
ウィキメディアコモンズには、無鄰菴の画像またはその他のファイルが含まれています。 (wikipedia・無鄰菴より)]
資料リンク
「花洛名勝図会」・東山之部 二 南禅寺総門外松林茶店 (南禅寺の茶店)(右ページ左下に瓢亭が右下に丹後屋が描かれている。)、東山之部 二 南禅寺総門外松林茶店 (南禅寺の茶店)翻刻文
南禅寺総門外松林茶店 (南禅寺の茶店)(拡大図)
[南禅寺総門外松林茶店
丹後屋の湯豆腐は古よりの名物にして、旅人かならず是を賞味し、瓢亭の煮抜玉子は近世の奇製なりとて、ここの酒客あまねくこれを食悦す。夫豆腐は夏の茄子、冬の大根にも勝りて、四時ともに風味を違へず。形方にして種なく福分を調へ、所謂精物の随一たり。又■卵は春の桜鯛、秋の紅葉鮒にも超へ、河海のしけを知らず。形円くして骨なく腎精を健にす。頗る生物の最上といふべし。実や方円陰陽の味ひ、いづれも無双の料理の塩梅、老若男女のけじめなく、皆歓びの色かへぬ松のはやしに千代かけて、古今の名物両店の繁昌はこれも花洛の一奇といふべし。
松陰の間は寒き小はるかな・芹舎]
「無鄰菴 – Google Map 画像リンク」「無鄰菴 茶室 – Google Map 画像リンク」
無鄰庵入口のストリートビューで、無鄰庵はかって花洛名勝図会に描かれる丹後屋です。
無鄰庵庭園のストリートビューです。