琵琶ヶ岸懸

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琵琶ヶ岸懸
[琵琶ヶ岸懸  熊野街道はここでは山中川の断崖となり、やっと人が通れるほどの道のため難所となっていました。琵琶ヶ岸懸の名は、熊野に向かう琵琶法師が道を踏み外して転落し、背負っていた琵琶が崖の途中の灌木に懸かっていたこと、また深い渓流の音が琵琶の音に似ていることによるといわれています。江戸時代になると紀州街道となり道を補強し、通行の安全を図りましたが、後に新しい府道が作られ廃道となりました。  (「熊野(紀州)街道付近のみどころ – 阪南市」より)]

[ここは熊野古道の一部である。『和泉名所図会』巻四(4巻31右ページ)には次のように記されている。『日本伝説大系』第9巻「南近畿」からの孫引きである。
『山中村にあり。南海道(なんかいだう)第一の険岨(けんそ)也。石壁(せきへき)、上(かみ)に聳(そびへ)て、片岸(へんがん)、下(しも)に懸(かゝ)れり。行路(かうろ)、陝阨(けうあい)にして、動(やゝもす)れば、車(くるま)倒(たほ)れ馬斃(ほうふ)る。相伝ふ、むかし、琵琶法師、此谷に隕(おち)しとぞ。故に名とす。又、云、澗泉(かんせん)咽(むせ)んて、琵琶の音(をと)に似たり。此ゆへに琵琶(びは)ヵ岸懸(がけ)となつくとなん。』
また、現地の説明板では、次のように具体的な情景を描写している。
『昔、琵琶法師が熊野詣を思い立ち、琵琶を背にこの谷まで来たとき、一陣の突風に思わず杖をとられて真っ逆さまに山中川に転落してしまった。法師のなきがらは川底に横たわり愛用の琵琶が途中の崖の木に引っかかっていたという。
その後谷底を流れる水音が「コロン、コロン」と琵琶を奏でるように聞こえるので、人々はこの谷を「琵琶ヶ岸懸」と呼ぶようになったと伝えられています。
熊野古道の山中川沿いに進むこの道は、きわめて危険で熊野参詣の難所の一つと言われていました。今もわずかに人一人が通れるくらいの道幅で下は断崖絶壁であり、廃道となっています。
足元がきわめて危険です。見物される方は十分注意してください。』
確かに危険だ。今は親切にロープが渡してあるが、安全になっているわけではない。  (「南海道第一の難所 – 紀行歴史遊学」より)]

和泉名所図会. 巻之1-4 / 秋里籬嶌 [著] ; 竹原信繁 画」 – 「琵琶岸懸(4巻29)

[琵琶岸懸は紀泉両國の界にして南方の嶮岨なり]
(Google Map 画像より)

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