[幽霊坂は、同音異字で有礼坂とも記されるところの、東京都港区三田四丁目に所在する、坂の名称である。他の幽霊坂との明確な区別が必要な場合は、三田の幽霊坂(みた の ゆうれいざか)と呼ばれる。国道1号から登り、聖坂と交差し終わる。左右に寺院が並び、勾配は途中からかなりきつくなる。昭和40年代(1970年前後十年代)までは、坂の上から三田、麻布方面が一望できた。
地名の由来
当地は江戸の昔から「ゆうれいざか」と呼ばれているが、その名の正確な由来は不明である。 他にもある幽霊坂と同様に漢字では「幽霊坂」と記すのが通常であるが、「有礼坂」と記す場合があり、下記のとおり、双方に由来説がある。
●幽霊坂の由来説 – 坂の周辺地域には寛永12年(1635年)の江戸城拡張に伴って八丁堀より移転されてきた寺院群が建ち並び、昼でも幽霊が出そうなほど暗い場所であったことから、あるいは、それほどに寂しい場所であったから、とする。
●有礼坂の由来説 – 明治時代、文部大臣・森有礼(もり ありのり。その名「有礼」を音読みすれば「ユウレイ」)の屋敷が付近にあったことに因む、とする。
ただし、後者の説は定説ではなく、むしろ単純に「幽霊」が持つ「負」のイメージを嫌って(もっとも、これをことさらに嫌うのは明治以降の日本人の感覚である)、地域にゆかりの人物名にこじつけたと考えるのが自然である。
「坂下より臨む、三田の幽霊坂(2008年、撮影)」・wikipedia-photo (wikipedia・幽霊坂より)]
[三田4丁目11番、4丁目12番の間
坂の両側に寺院が並び、ものさびしい坂であるためこの名がついたらしいが有礼坂の説もある。幽霊坂は東京中に多く七カ所ほどもある。 (「港区公式ホームページ/幽霊坂」より)]
「国立国会図書館デジタルコレクション – 〔江戸切絵図〕. 芝高輪辺絵図」(絵図四つ切右上・土岐美濃守下屋敷上方向の道、中央付近に玉鳳寺、仙翁寺が描かれています。)
マーカーは幽霊坂の坂上です。
幽霊坂上・カメラ北西方向が幽霊坂でカメラ方向左に標識があります。
幽霊坂中・カメラ南西方向が玉鳳寺で、カメラ東方向が仙翁寺です。
幽霊坂下・カメラ南東方向が幽霊坂で、カメラ方向左角に幽霊坂の標識があります。